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靴ずれ戦線 1 (リュウコミックス)

靴ずれ戦線 1 (リュウコミックス)

誰がもっさいねん/熊神<ヴォロス>の魔女をなめとるな/あー野蛮でもええかなー/文明襲うの楽しいなー

おそロシア的にもスラブ民俗学的にも百合百合的にも大変良い出来。良きかな良きかな。
大祖国戦争独ソ戦)背景にNKVD所属の女性将校ナディアと半人前の魔女ワーシェンカの凸凹コンビがロシアの大地をこっちへ行ったりあっちへさ迷ったりして、神話・伝承の生き物やゾンビやサンタや死神と触れ合う?物語。
一見ほのぼのとした絵柄にも関わらず内容はけっこうハード。
時代が時代だけにロシア兵もドイツ兵も普通の農民もバタバタ死んでいきます。
その中で「死の勝利」の諦観にも似た切なさはいいなあ。
それにしても親衛隊直属のドイツ魔女ディッケ・ベルタの恰好よさは超・反則。
ワーシェンカは普通に男の子に恋もするのだけれど、「禿山の一夜」での思わぬ「愛人」展開(キスの擬音が「ズドン!」)もまた眼福眼福。
しかしそれも不思議ではなく、ヒロイン二人の出会いを描く第0話ではワーシェンカがナージャを助けて魔女バーバ・ヤガーを出し抜いているのれす。
ギリシャ神話の時代から捕えられた英雄が娘の手を借りて脱出し、お嫁さんをゲットする展開は王道中の王道。
つまりこの二人も百合的に期待が持てるというもので…(腐れ百合脳)