スポーツカーが買えないとダンプを買うのか

そもそも、F22 とF35は同じステルス機でも全く用途が違いますよ。「スポーツカー(F22)がだめなら、ダンプ(F35)を買う」というようなものです。F35は「空対空」ではなく、「空対地」の攻撃機です。だから、ミサイルも国産なら2つしか搭載できない。
日本に求められているのは東アジアで相手国がたくさんの戦闘機で攻めてきた場合の防衛でしょう。だから、ミサイルをたくさん積めなくて、どうするのですか。

 F-35は別に「対地攻撃」しかできないわけでも「対戦闘機戦闘」が出来ないわけでもありませんが…
 F-22のように実質、制空戦闘専門みたいな機体がむしろ少数派であって、F-35含めほとんどの「戦闘機」は昔でいう「戦闘爆撃機」、今風にいえば「マルチロール・ファイター」であって、対戦闘機戦闘も対地爆撃も対艦攻撃ですらこなすものも珍しくないのですが。
 搭載するミサイルの数も、一般論としてそりゃ多いに越したことはないでしょうが、ことさらそれだけを振りかざすのもピントがずれてるような…F-15FXなんて最大12発くらいのAMRAAM積めそうですが、だからといってF-Xに一番ふさわしいかというとどうでしょう?
 ってゆーかこっちが何十発ものAAMを搭載していても、たとえば相手がステルス機だったりしたらミサイル撃つ前に一方的にやられちゃいそうな気もするんですが…(^_^;)
 一方、そうはいっても仮に空自がF-35を採用する場合、メインウェポンたるAAMをどうするかは確かに悩ましいところです。
 国産のAAM-4(99式)が使えればそれに越したこたぁないのだけど、ステルス機用のAMRAAMに比べるとフィン・スパンで2倍近い差がありますからねえ。
 ウェポン・ベイに2発しか入らない可能性もなくはないでしょう。
 フィンを折りたたみ式や切り詰めればなんとかなる(胴体直径は1インチの差だから)かもしれないけど、改良のための予算がつくかどうか。
 システム・インテグレーションはF-15Jでの経験があるからなんとかなろうけど、それでも余分な経費と時間がかかることは確かですし。