買ったモノ

大奥 8 (ジェッツコミックス)

大奥 8 (ジェッツコミックス)

 史実でも評価の高くない?(最近はそうでもないのか)9代将軍家重の憂鬱と田沼意次の台頭。
 家重を複雑なコンプレックス(変な言い方だな)を持った陰影のあるキャラクターとして描かれているのがよいですな。
 障害ゆえに想いをうまく他者に伝えられず、傍から見れば愚鈍・粗暴な人物にしか見えない家重の内面をビビッドに描きながら、(あえて)章の最後に「酒色に溺れ無能な将軍としてその一生を終えた」と〆る作者の視線がちょっと凄い。
 当然予想されたこととはいえ、平賀源内はこうきたかーという感じ。